親なるもの断崖はひどい内容?ネタバレ感想・徹底レビュー

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「親なるもの断崖」は、1988年から1989年にかけて秋田書店の「月刊ボニーダイブ」で連載されていた曽根富美子さんの漫画です。

ソラ
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遊郭に売られた少女たちの「地獄のような人生」を描いた物語が大きな話題となりました。

遊郭を舞台にした漫画の中でもひときわリアルで「地獄」以外にぴったりな言葉が見つからないような作品。

女性が痛めつけられる描写の苦手な方は読まないほうがよいです。

しかし展開も描写もかなり重いものの、一読の価値はあると筆者は感じました。

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「親なるもの断崖」のあらすじ

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「親なるもの断崖」は2部構成です。

第1部は、東北の貧農から函館の遊郭に売られてきた4人の少女の運命を。

第2部は、少女の一人・お梅の生んだ娘の別の人生を描いています。

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第1部のあらすじ

昭和2(1927)年4月、物語は4人の娘が北海道・室蘭(むろらん)の幕西遊郭に売られてくるところから始まります。

外見の美しい姉妹・16歳の松恵と11歳の梅、13歳にして色気があると言われる武子、そして不器量(外見の醜いこと)と言われながらも芸妓になりたがる11歳の道子。

4人の少女たちが過酷な運命をたどり、やがてそのうちの一人・梅が嫁いでいくまでが第1部。

第2部のあらすじ

白無垢姿で遊郭を抜け出した梅。

母になった梅と、生まれてきた梅の娘がどんな人生を送ったかを描いた第2部。

決して祝福されることのない母と子が、軍国主義の嵐が吹き荒れる時代をどう生きたのか。

女郎の子は女郎、と言われることがどれほどの地獄か。

1部につづき、衝撃的なシーンもあります。ご注意ください。

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「親なるもの断崖」のネタバレ感想

読み始めると、物語にのめりこむように最後まで読むのをやめられませんでした。

同じ女性として、娘を持つ母として、泣きたくなるようなひどいシーンが多いです。

でも目をそむけられない。

ソラ
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まるで家畜のように扱われながら、自ら望んで身を売ったように差別される女性たち。つらすぎました…。

以下、「親なるもの断崖」で主役となる4人の娘をそれぞれ詳しく見ていきます。

多少ネタバレも含みますが、すべては語りません。

4人の娘たちがどんな道を歩んだのかは、ぜひ本編で確かめてみてください。

梅の姉・松恵(源氏名は一葉)

売られたきた初日に生娘のまま客をとらされた松恵。

檻のような柵の内側で「初見世」の札をたてられて深くうつむく彼女。

ソラ
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セリフのない場面ですが、松恵のみじめな気持ちが伝わってきます。

名前も知らない男たちに品定めされ、金で買われ、激痛に泣いてもやめてもらえない。

どれほどの絶望だったのか、想像するだけでゾッとします。

お梅こと梅(源氏名は夕湖)

梅は、姉の受けるはずだった苦しみを全部引き受けようと、初潮も迎えていない11歳で自ら女郎となりました。

そして室蘭一の売れっ子となります。

ソラ
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来る日も来る日も客をとらされる毎日。梅自身が「生き地獄」だと言ったのにもうなづけます。

「親なるもの断崖」の一番の主人公は、梅。

人として生きることすら許されない女性たちの苦しみが、梅を通してリアルに感じられました。

本作のすごいところは「梅が売れっ子になって世間を見返しておしまい」のような展開には決してならず、女郎をやめたあとにまで続く恐ろしい現実を描ききったところにあると筆者は思います。

武子(芸子名は九条)

4人の娘の中で唯一、芸妓となる武子。

芸妓は芸を売る者、娼妓(女郎)は身を売る者として区別されていました。

厳しい芸の世界で先輩たちの嫉妬やいじめまで受けながら、それでも武子は一流の芸妓になります。

ソラ
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大雪のふる中、涙を流しながらも三味線を練習し続ける武子の姿が印象的でした。

武子もまた過酷な運命をたどります。

やがて日本一の芸妓にまでのぼりつめ、ある復讐をはたす武子。

彼女の生来の気の強さと、味わった苦痛から生まれる狂気。

梅とはまた違った目線から遊郭の姿を見ることができます。

道子

不器量(外見の醜いこと)と言われながらも、芸妓になって親の役に立ちたいと願う道子。

道子の歩む道もまたえげつない…。

キツい描写の多い中、筆者は以下のシーンが妙に印象に残っています。

「女郎なんかなンもいいことねえ!」と、悲痛な表情を浮かべて言うお梅。

対して、道子はこう答えます。

「したけどおらは女郎になりてえ!きれえなべべ着て男とりてえ!」

出典:「親なるもの断崖」より一部抜粋

女郎として苦しみ抜く梅と、女郎に憧れさえ持っている道子。

対照的なふたりの姿がつよく心に残ったのです。

ソラ
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おまえは不器量だの、醜いだのとばかり言われてきた道子。素直な心は少しずつ歪んでいったのかもしれない…と想像しました。

道子は最終的に「大衆便所」と呼ばれるあばら家へうつされます。

大衆便所て…ゾッとするような名前ですよね…。

そして迎える道子の最期もまた、不憫なものでした。

親なるもの断崖への批判

「親なるもの断崖」は時代考証がめちゃくちゃだとか、内容がエログロすぎるなどと批判の声もありました。

ソラ
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実際に筆者も最後まで読みましたが、俗に言う「エログロ」とされるジャンルの漫画とはまったく異なると感じました。

たしかに性交渉のシーンは数えきれないほど出てきます。

しかしドキッとするようなシーンなどひとつもありません。

同書で描かれているのは、物や家畜のように扱われる女性の恐怖や、苦痛、嫌悪感、みじめさ、膿むような絶望。

かつて本当にあった遊郭という場所は、決して華やかなところではないということを痛感します。

親なるもの断崖は嘘?実話?史実と異なる点をチェック

「親なるもの断崖」を読むと、これはどこまで実話なのだろうか?という疑問がわいてきますよね。

結論から言うと「親なるもの断崖」は史実をベースにしたフィクションです。

実際に作中で、作者の曽根富美子さんは以下のように書きそえています。

この物語に出てくる地名(室蘭市・母恋市・地球岬・トッカリショ etc)はすべて実在するものです。葛西遊郭も昭和33年まで実在していました。なお、妓楼などの団体の名称・設定、又は個人の名前・設定等に関しては、フィクションです。

出典:「親なるもの断崖」第1部・第1話最終ページの作者の但し書きより

葛西遊郭は、売春防止法が施行される昭和33年まで実在しました。

しかし当時の法律(娼妓取締規則)では満18歳以下の女性を女郎にすることは禁止されていました。

ソラ
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梅のような11歳の女郎は、史実ではありえない設定ということですね。

以上のように「親なるもの断崖」には史実を無視した設定もあります。

同書に出てくる地名と葛西遊郭は実在するものですが、妓楼や個人の名前・設定などはフィクションです。

「親なるもの断崖」は実話ではないが一読の価値あり

「親なるもの断崖」は実話ではありません。

しかし実際に葛西遊郭という場所は存在しました。

主人公となる4人の娘たちと同じ思いをした女性たちが実際にいたのではないか?と思えるくらい、リアリティのある作品です。

ソラ
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決して明るい話ではありませんし、筆者も読んだ直後は「つらい」「ひどい」「こんなのあんまりだ」という感想しか出てきませんでした。

でもこれが戦争で、これが遊郭の本来の姿なのだと思うと、本書に出会えてよかったです。

あーーー、つらい。

余韻がすごい。

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